★第7回
「夏代の家出!!」
 二女の夏代が週刊誌の表紙のモデルになったことから、栗山家は大もめ。ふだん夏代に頭の上がらない
長女の春子や四女・冬子は、“軽率だ”とこのときとばかり夏代を非難。夏代はいたたまれず、その夜、
置き手紙を残して家出してしまった。そこへ十一が写真の先生・稲葉勇作を連れて来た。勇作は、商売
道具のカメラ機材からベッドにいたるまで借金の形に取られてしまい、寝るところもなかったのである。
当分、栗山家の十一の部屋に同居することになったが、十一が一刻も早く償金を返済し仕事をはじめよ
うとやっきになっているのに、勇作はいたってのんき。三女の秋枝に料理の腕を買われて、日当二千円
で栗山家の家事を引き受けるありさま。秋枝たちは、主婦がわりの夏代がいないので食事の仕度に困り
きっていたのである。そんなとき、資金ぐりに奔走していた十−は、町でばったり夏代に出会った‥‥。