★第9回
「お母さん」
 阿万里(杉田かおる)に近づく不審な男をつかまえた十一は、その男・小寺から“私は阿万里の本当の
父親なのだ”と告白されてびっくり。実は、九年前、小寺は栗山信の妻と恋に落ちた。そして、阿万里を
もうけたが、信の妻は出産直後死亡、阿万里は信の子としてひきとられたのである。阿万里という名前は
信が腹だちまぎれにつけたものだった。むろん阿万里と四人の姉たちはその事実を知らない。“わが子の
元気な姿を一目見たかった”とうつむく小寺の気持ちを察し、十一は小寺に会ったことを信たちに言うま
いと心に決めた。おりしも、翌日は信の妻の命日。娘たちは亡き母の思い出話に花を咲かせた。ところが
その最中、嫌われ者の長女・春子が“母が死んだのは阿万里のせいだ”といいだし、カッとなった十一が
なぐってしまったことから、またも騒ぎが持ちあがった。幸い、信が仲に入って一段落したものの、春子
はますます十一を憎むようになった。そのあ一家はそろつて墓参りに出かけたが、信は墓地に小寺の姿を
発見、動揺する‥‥‥。