★第10回
「任侠くノー」
 勇作(川崎敬三)の写真のモデルになったゆりが、血相変えて十一のところにやってきた。ヌードを撮っ
たことから、しっと深い恋人が怒り、勇作を殺してやるといきまいている、というのだ。その恋人はヤクザ
あがりで、ものすごく強いらしい。十一は大あわて。ひとまず、勇作に身を際してもらい、ゆりを斡旋した
芸能プロダクションの玄也と共に、スタジオの入口にバリケードを築いて男を待った。一方、男まさりの栗
山家の三女・秋枝は、勇作のためにいのちを張つて闘おうとしている十一の心意気に感動、姉の夏代と妹の
冬子を引き連れて応援にかけつけた。そんなところへ、末っ子の阿万里から電話が入った。なんと、頬に傷
のあるヤクザ風の男が訪れ、応接間にあがり込んでいるというのだ。父親の信(大坂志郎)はまだ会社で、
家に残っているのは阿万里一人。心配になった十−らは、急遽、栗山家におもむき、男を袋タタキにしたが。