★第16回
「舞い込んだ京女」
 十一の幼なじみ・大河原真弓が突然京都から上京して来た。すっかり美しく成長した真弓に十一は
目を見張ったが、上京の目的が十一との見合いと知ってびっくり。両親からむりやりすすめられたと
いうのである。 そんな話を聞いては栗山家の二女・夏代や末っ子の阿万里(杉田かおる)の心中も
おだやかではない。夏代はひそかに十一を愛しはじめていたし、阿万里は、十一のお嫁さんになると
子ども心に決めていたからである。 ところが、見合いとは口実で、驚いたことに真弓は妊娠してい
たのである。恋人との結婚を両親に反対され、十一のところへ相談にきたのが真相であった。十一
は、あくまで愛をつらぬくべきだ、と真弓をはげましてやった。一方、夏代は、夜の明けるまで深刻
げに話し込んでいた十一と真弓の仲を疑い、十一への恋をあきらめようと決意する…。